スティーブ・マコネル「ソフトウェア開発プロフェッショナル」
「コード・コンプリート」や「ラピッドデベロプメント」で知られる著者がソフトウェア・エンジニアリングやプロフェッショナルのソフトウェア開発者とは何かと問いただす。
ソフトウェアにおいてプロフェッショナルとは何かを、個人、組織、業界におけるプロ意識を披露しその普及を図るのが本書の目的なのだろう。このアプローチは王道だと思うし、トータル的に取り組んでいるものがないのが現状じゃないかなと思うので本書を読んで、ソフトウェア開発にかかわる人たちはその職業的プロを明確に持つ必要があると思う。
医師や教師のように免許制ではないが、ソフトウェア開発においても資格認定は存在する。
ただし日本の場合はその使われ方がアメリカとは違うのではないかと思われる。
ゼネコン的な構造の元、資格は人月の工数単価の基準にしかなっていないし、採用の時の目安にはなるのかもしれないが、それはエンジニアの実力というよりも、工数単価をより上げるための会社側の思惑とマッチするだけのことにしかなっていないのが現状なのではないだろうか。
もちろん日本だってシリコンバレーで行われているような、人の流動性がある場面もあり、ネットで取り上げられたりもするが、そんなものは業界の中のごく一部で、その他の大多数はそうではないだろう。
本書を読んで、プロフェッショナルのソフトウェア集団を組むことが、これからの荒波を乗り切る車輪の片方であることだろう。プロ意識をもつことはどの業界でも必要なことだから。
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