池波正太郎「鬼平犯科帳24 特別長編 誘拐」
鬼平、最終章です。
とは言っても、特別長編 誘拐は三篇が公開されたところで、作者逝去のため未完の作品になっています。
特に平蔵の腹違いの妹であるお園の活躍が著しく、今後彼女が平蔵と一緒にどのように立ち回るのかとても楽しみ感じる作品であるだけに非常に悔やまれます。
シリーズを通して感じることはだんだんと平蔵の所作に道理が感じられところです。
盗みの三か条という言葉があちこちに出てきます。悪は悪なりの義というものを貫こうという意志だと思うのですが、貫くための忍耐や誇りというものを盗賊がたはあきらめはじめているのがほとんどなのにも関わらず、平蔵とその部下達は結束してそれを守り通しています。これでは捕まってしまうのも無理はないでしょう。
またいつか読み返してテレビ放送とともに楽しんでみようと思います。
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