沢木耕太郎「杯(カップ)―緑の海へ」
ダビンチコードを送ってきた母の荷物に一緒に入っていた本です。
沢木耕太郎といえば、深夜特急と始めとする旅行記ですが今回も2002年に行われた日韓共催のワールドカップサッカーを日本と韓国両方で行われる試合を追いかけるようにして自分が感じたことを綴っていく旅行記となっています。
高額チケットを買ってまでもワールドカップを見たいというほどではなかったけど、2002年のワールドカップサッカーをきっかけにスカパーに加入した私としてはいくら仕事とは言え、贅沢すぎるほどのチケットの入手にはうらやましすぎます....。
記者用チケットのほかに一般席チケットが簡単に入手されていたり。嫉妬心に駆り立てながら読み進めます。
サッカーに関しては素人と自身で言われながらも筆者特有の表現でプレーやキーになる試合を提示されていてとてもわかりやすかったです。
またトルシエと代表との温度差、中田と他の代表メンバーの肌感覚の違いなど、今回の2006年の結果を示唆するような展開はちょっと驚きながらも、結局だれも過去の経験を活かすことができない2006年だったのだなと感じてしまうばかりでした。
ちょっと時期が遅い本でしたが、あの4年前を思い起こすのには十分すぎる内容です。
また彼の旅の感じ方が私の旅の仕方の原点の一つなのだなと改めて思いました。
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コメント
沢木耕太郎さん!私はあの「深夜特急」を読んでから、海外旅行に憧れたといっても過言ではありません。マレー鉄道縦断の旅に出たのもその影響でした!
投稿: about | 2006.09.02 23:44