池波正太郎「鬼平犯科帳 15 特別長編 雲竜剣」
鬼平犯科帳シリーズ初の長編です。
平蔵の夢の中の出来事から始まります。以前に起こったことが夢に現れたのですが、それが現実となって二晩で同心が二人も殺害されてしまいます。
手がかりが少しづつつかめるにしたがって、捜査の範囲、人の多さが短編を遥かに越えるスケールとなって長編のずっしりとした読み応えある作品を支えています。
結局は二つの事柄が微妙にリンクしていたということなのですが、平蔵は昔、自分が師匠から聞いた言葉を必死に思い返しながら徐々に捜査の網を狭めていくところはまさに池波の真骨頂というべきところでしょうか。
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コメント
近頃まともな読書から遠ざかっている自分を反省します(;^_^A 司馬遼太郎を読んでいたのに(竜馬がゆく)途中でほったらかしになっています。なんとなーくしか覚えていないので、また一巻から読み直さなければいけないかも。早く読み終えて、私も鬼平読んでみたいです。・・・ただ私事がね、ちょっとまだバタバタしているんですよね。来る梅雨は読書に勤しみたいです。
投稿: みやび | 2006.06.02 22:58
みやびさんどうもです。
「竜馬がゆく」ですか、わたしも途中までですか読んでます。
あれってかっこよすぎじゃないですか?
私のイメージは武田鉄也の「おーい!竜馬」なので多少偏見がはいっているかもしれませんが。
投稿: みつ | 2006.06.06 13:09