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2005.07.16

唯川 恵「愛しても届かない」

唯川さんの作品です。今回の作品は短めでしたので。1.5日くらいでした。
あとがきで本人も書いてますが、ちょっと唯川さんらしくない主人公の七々子の描き方だと思います。
ストーリ、人物像ともに今回は凡庸な感じを受けます。なんでこんな風になっちゃったの?と。
おそらく原因の1つは書き出しにあるのではないかな。

好きになった彼に、すでに恋人がいたらどうすればいいのだろう。
あきらめる。嫉妬する。片思いに徹する。売り込む。奪う。
七々子がしたことは、彼の恋人、美咲と友達になることだった。
(本文引用)

確かに「どういうことだろう?」と思いながら読み進めていくのだけれども、これが逆に足かせになった感があります。
こんな書き出し自体は好きなんですけどね。

どん底の泥沼の中に落ちながら、最後には自分で前に向かって踏み出そうというところで終わったのがよかったです。そのおかげで読後に多少充足感が得られるかな。でもいつもの唯川節ではなかったのが残念。

「愛しても届かない」というタイトルは悲しいなと。
「愛しすぎることは愛さないことと同じ」という言葉があるように、愛するほどに遠ざかってしまうものがある。
そんなことを考えてしまいました。

4086090325愛しても届かない
唯川 恵

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